ももやまエイサー
〜沖縄の魂が息づく、伝統の舞と音。〜
エイサーを一言で表現すると夏の風物詩である。旧暦(旧盆)の約1~3ヶ月前から各地域の公民館に青年団が集いエイサーの稽古が行われる。三線や太鼓、パーランクーなど囃子(ヘーシ)と共に風に乗って聞こえてくる。 各イベントを通して変化したことといえば、先祖供養(念仏踊り)で踊られていたエイサーだが、現在では結婚式や成年祝いなどの、お祝いの席でも披露されるようになったもの だ。昔はそのような場でエイサーを披露しようものなら、ご年配の方々から「お祝いの席で念仏踊りを披露するなんてけしからん」と怒り出す人もいたのです。 もともとエイサーは、旧盆のウークイ(ご先祖様の霊を送る日)に行われる宗教的な念仏踊りでした。太平洋戦争後(1945~1950年代)沖縄社会の復興とともに、地域行事としてエイサーが再開されました。このころから娯楽性・芸能性が強まり始め、宗教色が徐々に薄れ始めます。エイサーは、さまざまな世代に愛され1956年沖縄市(旧:コザ市)で始まった「第1回 全島エイサーコンクール(コザ小学校)」をきっかけに、より華 やかで魅せる芸能へと進化し各沖縄県内(県外含む)でさまざまなイベント・お祭りが開催されている「ももやまエイサーまつり」もその一つである。
出典:沖縄全島エイサーまつり実行委員会
エイサーを象徴する存在であり、先頭で大きな旗を掲げ、祭りや地域のシンボルとして踊りを先導します。
大太鼓の音は低く重みのある音で、三線の音と全体のリズムを捉える重要な役割である。また、全体の統率を担うため経験と体力が必要である。
片手で持ちながらダイナミックに踊り、大太鼓に比べ高音の響きが特徴。リズムにアクセントを加え、エイサーの魅力を引き立てる役割である。
白塗りの化粧と奇抜な衣装で観客を盛り上げます。観客だけではなく歌や掛け声で踊り手を盛り上げ、演舞中もエイサーの隊列を整えたり、衣装の乱れやバチを落とした場合の対処なども担う重要な役割を担います。
男踊りとは対照的で、女性のしなやかな動きは踊りに華を添えてくれます。衣装は絣の着物を着て、タスキをかけ、島ぞうりを履いて踊ることが一般的です。手先の緩やかな動きにも注目です。
エイサーの所作の基本であり、全体の流れを把握し演舞を支える役割を担います。力強く迫力のある動きが特徴で、エイサーの力強さと活気を象徴します。
地謡は三線を演奏しながら唄うことでエイサーの音楽を奏でる重要で欠かせない存在です。三線の音色と唄声は、踊り手たちの動きを導きエイサーの雰囲気を決定づけます。